遅院長によると、海南島全体が自由貿易区から自由貿易港になるプロセスは、香港地区、シンガポールのスタイルに似ている。
そして、「香港地区、シンガポールと比べると、自由貿易港の建設にしても、海南の資源からスタートするにしても、後から大きな力を発揮すると私は思う。海南省は今後、自由貿易区から自由貿易港へと急速に発展するだろう」と予測する。
また、世界の自由貿易港のスタイルを参考にすることについて、桑院長は、「海南における自由貿易港建設において、香港地区やシンガポールのスタイルだけを参考にすることはない。なぜなら、香港地区にしてもシンガポールにしても、土地の面積と地理的空間が小さく、海南とは異なる。海南の海岸線は長く、開発可能な海港資源も多い。そのため、ある国や地域のノウハウだけを参考にすることはなく、総合的に考慮し、中国の特色を発揮させ、海南の発展の位置づけにマッチさせ、その土地の事情に適した模索、建設を実施する」と説明した。
自由貿易港とは?
自由貿易試験区と比べると、中国において自由貿易港は歴史が浅い。自由貿易港は、中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の報告でも言及されており、「自由貿易試験区に、一層大きな改革自主権を賦与し、自由貿易港の建設を模索する」とされている。
昨年11月10日、「人民日報」が掲載した元中央政治局常務委員である国務院の汪洋・副総理が署名した「全面的に開放する構造形成を推進」と題する記事は、自由貿易港について「ある国(地域)内に設置された、貨物、資金、人員の出入りが自由で、ほとんどの商品に関税が賦課されない特定の区域で、現在、世界で最も開放度の高い特殊な経済機能区。香港地区、シンガポール、ロッテルダム、ドバイなどが典型的な自由貿易港」と説明した。
遅院長によると、自由貿易港は世界で開放度が最も高い経済機能区で、その基本的な特徴は「境内関外(国内にあるが税関の外にある)」、つまり、ほとんどの商品に関税が賦課されない、または関税率が低い。肖副会長は、「実際には、自由貿易港は海港や空港を頼りに建設した非関税区。各国の貨物船が自由に停泊して、コンテナで貨物を上陸させ、それを積み下ろししたり、ピッキングしたり、中継したりでき、それに関税がかからず、通関手続きも必要ない。自由貿易港は国際貿易を展開するのに非常に有利で、特にサービス業や観光業にとってメリットが大きい。海南の発展を大きく促進することになるだろう」と語る。
世界の自由貿易港は、関税の面のほか、投資や金融分野の開放、貿易の自由化などの面でも特徴がある。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年4月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn