イラスト/ 劉俊
日本人の友人が家に来た時、将来の中国の自動車業についてよく語り合っており、特に電気自動車が近年中国で大きな発展を見せていることが話題になる。(文:陳言/メディア関係者、日本問題専門家。瞭望東方周刊掲載)
「中国人は米国の電気自動車メーカー・テスラが好きか」と日本人の友人によく聞かれる。そんな時は、北京の五道口に一緒に行って、そこを通るテスラの車の数を数えてみてもらう。ほとんどの場合、数分もしないうちにテスラの車が通る。
日本人の友人は、「北京にあるテスラの数は絶対に東京より多い」と驚いている。もちろん、私は、「中国の電気自動車市場において、米国で生産されているテスラだけでなく、急成長しているたくさんの中国ブランドも今後成長するだろう」と伝えている。
中国の電気自動車市場の規模と成長のポテンシャルに、関連の日本企業も目をとめている。電気自動車のカギとなる部品はリチウム電池だ。そのリチウム電池は、日本企業の得意分野となっている。リチウム電池の技術は日本でいち早く発展し、日本企業はリチウム電池用電解液や正極、負極材料などの多くの特許を有しており、リチウム電池の純度を観察、検査する電子顕微鏡、リチウム電池の回収などの分野でも豊富な経験を誇る。そして、中国市場の巨大な商機もかぎつけた。
例えば、リチウム電池の材料には非常に高い純度が求められ、金属くずが混ざってしまうと、発火、爆発する可能性がある。一旦異物が発見されると、生産をすぐに停止しなければならない。自動車用電池の生産規模は巨大で、生産停止は企業にとって数百万元(1元は約17.1円)、ひいては数千万元の経済的損失を意味する。そのため、電気自動車メーカーは、そのような状況が発生するのを防ぐために、精度の高い電子顕微鏡を使って厳格な検査を実施しなければならない。
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