阿里巴巴(アリババ)達摩院は現在、ニュートラルネットワーク(神経回路網)チップ「Ali-NPU」の開発に取り組んでいる。画像や動画の分析、機械学習といった人工知能(AI)の推論処理に利用されるものだ。設計によると、同チップのコストパフォーマンスは既存の同類製品の40倍になるという。人民網が伝えた。
同チップが開発されることで、今後はAIがビジネスシーンでよりよく利用されるようになり、演算効率が向上し、コストが低下するものと期待される。
同院の驕■(日へんに易)研究員の説明によると、「CPUやGPUは汎用プロセッサとして、スレッドのロジックやグラフィックの処理を行うために設計された。AIの演算処理に際しては消費エネルギーが高く、コストパフォーマンスが低いという問題があり、AI演算処理分野で専用のアーキテクチャ・チップを開発してこうした問題に対処することが急務となっていた」という。
アリババが開発中のAIチップは、画像と動画の識別、クラウドコンピューティングなどのビジネスシーンにおけるAI推論処理の問題を解決し、演算効率を向上させ、コストを引き下げるものになる。
設計では、同チップの性能は、現在市場に出回る主流のCPUやGPUのアーキテクチャのAIチップの10倍に達し、製造コストと消費エネルギーはわずか半分で、コストパフォーマンスは40倍以上になる。今後、同チップの高い能力によって動画・画像処理のニーズによりよく対応することが可能になるだけでなく、アリクラウドの演算能力をアウトプットすることで、各産業・各業界にエネルギーを付与することになるという。
実際、アリババはAIチップの開発を専門に手がける人材の育成に早くから取り組んできた。現在の達摩院のチップ研究開発チームは、米国と上海に数十人の人材を擁しており、年内には100人に増える見込みだ。
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