米国はこのほど米企業に対して中国通信機器大手・中興通訊(ZTE)との部品輸出取引を7年間禁じる措置を発表したのに続き、今度は米通信事業者に対し、USF(全米で通信サービスが平等に受けられることを目指して設置された補助金)を利用して中興と華為(ファーウェイ)から通信設備を購入することを禁じるとした措置を発表した。「証券日報」が伝えた。
18日に伝えられた情報によると、米連邦通信委員会(FCC)がこの提案を正式に可決し、米国のモバイル通信事業者がFCCの総額85億ドル(約9130億円)の補助金を利用して、米国の安全保障にとって脅威となるあらゆる設備・サービスを購入することが禁止された。FCCのアジト・パイ委員長が発表した声明では、華為と中興について間接的に触れているだけだったが、FCC上層部によれば、「この提案には中興と華為の両メーカーが明記されている」という。
アナリストは、「華為は米モバイルネットワークのハードウェア市場で1%足らずのシェアしかないが、米国はこれ以上シェアを増やさないよう阻止しようとしている。特に5Gサービスが商用化しようというこの重要なタイミングで、阻止したいと考えている。5G建設の重要な時期にこのような提案が可決されたことは、中興と華為の米国市場での躍進に『ノー』を突きつけることにほかならない」と述べた。
今回の件に先立つ1月、米国は華為の携帯電話端末の米国でのあらゆる販売チャンネルを切断した。1月30日には、米大手電話会社AT&Tが華為の「Mate10 Pro」の販売での華為との協力を打ち切り、米最大の電気通信事業者ベライゾン・コミュニケーションズも華為のMate10 Proを含むすべての携帯の販売を取りやめた。ベライゾンの話によると、「米国政府の圧力があったから」という。こうして華為の米国でのスマートフォン販売チャンネルの拡大計画は頓挫することになった。
携帯端末から通信ネットワーク設備まで、中国通信機器メーカーに対する全方位的な包囲網が敷かれつつある。
華為は長年にわたる努力が徒労に終わった今、米国市場への意欲を失いかけている。
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