今年もまた海外の大学の受験シーズンがやって来た。重慶にある某外国語学校の国際部に在籍する江沛雨さんは、ワシントン大学とカリフォルニア大学サンタバーバラ校、スキッドモアカレッジなど米国の有名大学10校から合格通知を受け取った。これほど多くの大学に軒並み合格するとは、彼女は一体どのような受験勉強をしたのだろう?また、2018年度国内高考(全国大学統一入試)にも備えている理由は?重慶晩報が伝えた。
〇海外有名大学10校から合格通知 さらに高考の入試準備も
普通クラスで学んでいた高校1年の前期、学校の国際部優秀学生計画がようやく生徒募集を始めた。江さんの母親と教師は、彼女に受験させたいと考えたという。「当時、1学年から20人あまりの生徒が選抜され、MIT(マサチューセッツ工科大学)の教授のインタビューを受け、筆記試験もあった。最初のころは、本当にちょっと試してみようという程度だったが、思いがけず合格してしまった」と江さんは当時を振り返る。
2年間におよぶ努力が実を結び、江さんはTOEFL105点(120点満点)とACT31点(36点満点)という合格ラインを達成、このほかAP(Advanced Placement Program)科目3科目で点数が加算された。この結果、彼女は米国の有名大学10校から合格通知書を受け取った。10校のうち7校は、世界大学ランキング上位50校にランクインしている。現在、ワシントン大学に心が傾いている彼女だが、スキッドモアカレッジの全額奨学金の獲得も目指している。
江さんは今年1月、全ての申請作業を済ませたが、1日も休むことなく、自身の社会実践力を高めるため、冬休みには日本料理店でアルバイトしたという。冬休みが終わると、2018年高考に向けて復習を始めた。「私は、自分がリラックスした状態に陥ることを恐れている。私にとっての高考受験とは、精一杯の努力と奮闘に満ちた自分の青春時代に、より完璧な回答を出すという意味合いがある」と彼女は語った。
〇教育ママのスパルタ教育をかつては恨んだが、今は両親の応援を心から感謝
ごく普通のサラリーマンである江さんの両親は、一人っ子の娘に大きな期待を託した。江さんは、「大変不幸なことに、私は正真正銘の『教育ママ』の娘として生まれた」と笑いながら話した。中学校までは、母親は大変厳しく、門限は夜8時、携帯・PC・エンタメ娯楽系ニュースは全て禁止だったという。
江さんは、「小さい頃、母親を恨んでいました。遊びに行くことを許してもらえず、友達もとても少なく、性格も暗かった。でも、高校生になったら、母は急に手綱を緩めるようになり、もはや、『教育ママ』は返上し、私の親友となりました。中学までの厳しい教育方針のお陰で、私は一人で学ぶ習慣を身につけることができました」と話した。
「17年間私を育て応援してくれた両親に感謝しています。優秀な大学に受かったことは、私にとって、最大の幸せという訳ではありません。最大の幸せは、このような温かな家庭の娘として生まれてきたことです。留学して最もつらいのは、両親と祖父母と離れ離れになってしまうことです」と江さんは話しながら、幸せに満ちた笑顔を浮かべた。
江沛雨さんの母親、彭さんは、「私たちは、娘が落ち着いた環境のなかで成長し、芯のある性格を自分の中に育てることを望んでいました。また、このような生活方式は、娘のその後の学習にかなり大きな影響を及ぼしてきました。同年代の人と比べ、娘は落ち着いた心で学習に臨み、何事に対しても、非常に根気強く取り組むことができます」と語った。
江さんが学ぶ学校の黄啓慧・副校長は、「江沛雨さんは、伝統的な意味での『秀才』ではない。彼女は、実行力が非常に強く、非常に自律している努力型の学生だ。とても独創的な考えをもった学生だが、他の子供たちに比べ探索期が多かっただけにすぎず、成長過程で変化を遂げ続けている。また常に思考しており、これはとても貴重な長所と言えるだろう」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年4月24日
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