無人小売店、生鮮体験ショップなどに続き、越境EC、海外通販をメインルートとするオフライン新小売り実店舗がこのほど、浙江省杭州市などの都市で続々とオープンしている。業界関係者は、「オンラインとオフラインの融合がトレンドとなる中、今後は、この種の越境EC、海外通販を売りにした実店舗が新たなスタイルの雛形となるかもしれない」との見方を示している。
4月28日、中国越境ECサイト・網易考拉のオフライン実店舗1号店がオープンした。同店の営業面積は約300平方メートルで、コスメ用品や日用雑貨、マタニティ・ベビー用品、プチぜいたく品、デジタル家電、スポーツ・衣類など、人気の商品約1000種類が並んでいる。
同店の張文傑・店長は、「現在、店内に並んでいる商品は全て、当社越境ECサイトのユーザーの消費データに基づいて、世界の輸入商品数十万点の中から選んだもの。今後、当社越境ECサイトのビッグデータに基づいて、商品を定期的に入れ替える」と説明する。
時を同じくして、杭州にショッピングサイト・天猫の越境体験店1号店がこのほど、テスト営業を始めた。店内には、約3700ブランドの海外商品約1万8000種類が並んでいる。それらの商品は、店の周囲5キロに住むユーザーのビッグデータを分析して選ばれたものばかりだ。
注目すべきは、この種のオフライン体験店のほとんどが、「海外通販」のスタイルを採用し、店内にある商品のほとんどを購入してそのまま持ち帰ることができる点だ。しかし、コスメ商品など一部の商品は、店内で試用した後にオンラインで購入するスタイルになっている。消費の高度化が進んでいるのを背景に、消費者がブランドや品質を重視していると同時に、店側もオンライン購入のデメリットを取り除くことに力を入れていることを反映している。
阿里巴巴(アリババ)の張勇・最高経営責任者(CEO)が話すように、新小売は、人、商品、場所の3要素を再編している。新小売のオフライン店は、生産、物流、消費体験などの幅広い分野に大きな影響を与えている。
業界関係者は、「同報告は、今後のネット通販プラットフォームのオンライン業務とオフライン業務の歩む方向性は変わらないことを示している。まず、インターネット企業のオンライン業務は引き続き絶好調で、四、五線都市のオンライン市場のポテンシャルもまだ高く、発展のスペースが残っている。また、消費の高度化が進む中、一、二線都市のオンラインとオフラインの融合も依然として深化させる大きな余地が残っている」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月9日
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