6月1日の「国際子供の日」と夏休みがまもなくやってくるこの時期、教育部は、小中高校生がネットワークに夢中になりすぎないよう教育指導を強化することを求める緊急の通知を出した。こうした流れを受けて、中国青少年研究センターは30日に北京で、「安全なネット接続で、健康を守る――青少年のネットワークゲームへの過度の熱中の害悪と対策」をテーマにしたシンポジウムを開いた。ゲーム漬けの子どもをもつ親たちの代表が、ネットゲームが子どもの心理や視力、家族関係に与える害悪について悲痛な思いを語った。法制晩報が伝えた。
専門家が当日提供したデータによると、中国では青少年がネットゲームに初めて触れる年齢がどんどん低下しているという。最新のデータをみると、19歳以下の青少年がネットユーザーの22.9%を占め、1億7700万人に上る。人気ゲーム「王者栄耀」の場合、小学生のユーザーが1千万人を超えるが、アップルのアップストアの説明を見ると「17+」(年齢制限17歳以上)となっており、17歳未満のユーザーが購入するにはふさわしくないことがわかる。
中国社会科学院の調査報告によると、北京の小中高校生の半数以上が日常的にネットゲームで遊んでいる。専門家は、「パーソナルコンピューター(PC)時代にはネットへの過度の熱中といえば主にアダルト情報の害悪が問題だったのに比べ、モバイルインターネット時代の今、携帯電話でのネットゲームは始めやすく、閉鎖性がより高く、夢中になりやすいという特徴があり、家族や教師による指導・監督がこれまでよりも難しくなっている」と述べた。
シンポに参加した専門家の説明では、「シリアスゲームの概念は海外には十数年前からあり、中国でも何年か前からあるが、製品は公益性に偏り、利益が薄いため、ゲーム会社はこれまで開発に名乗りを上げてこなかった」という。
シンポでは、同センターの王義軍主任、北京軍区総医院依存症医学センター中国青少年心理成長基地の彭■(品の口が金)カウンセラー、中国青少年犯罪予防研究会の李▼(王へんに攵)副会長など8人の専門家が「悪しきネットゲーム拒絶の提起書」を共同で発表し、ネットゲーム会社にネットワークの道徳を踏まえて企業の行為を規範化し、低俗なネットゲームの普及拡大手段と不正なネットゲームの営業販売行為を自覚的に抑制し、青少年児童の成長の法則にかなったグリーンなゲームを設計開発するよう呼びかけた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年5月31日
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