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中国版「超高速鉄道」、時速1500キロに到達か

人民網日本語版 2018年06月21日08:08

19日に開かれた2018年世界交通運輸大会「高速鉄道技術発展フォーラム」において、西南交通大学首席教授の張衛華氏は取材に対して、「中国版超高速鉄道は、高温超伝導リニア+真空チューブ技術を採用する。すでに時速1500キロの実現性の研究に着手している」とした。科技日報が伝えた。

張氏は同日のフォーラムで、西南交通大学が担当する「マルチモード接続レール交通動的モデル試験プラットフォーム」は、様々な低気圧環境をシミュレートできる全長1500メートルの真空チューブ内で、異なる磁気浮上モードとスケールの列車の運行試験を実施できると説明した。そして、高温超伝導リニアモードを含むその試験速度は超音速に達し、理論上は時速1500キロに達する可能性もあるとみられている。

中国の高速鉄道の営業総距離は昨年末時点で2万5000キロに達し、世界全体の約3分の2を占めている。設計上の時速は最高350−380キロで、5200本の列車が運行に投入されている。このように中国はすでに名実相伴う高速鉄道大国になっている。

張氏は、「摩擦やパンタグラフ、騒音などの制限により、車輪レール交通技術の時速の限界は600キロとされている。高速リニアレール交通が、未来のレール交通技術の発展の主な方向になる」と述べた。

日本や米国などの先進国でリニア技術が高度成長しているが、技術競争の焦点となっているのは速度だ。米国のイーロン・マスク氏は2013年に、初めて「超高速鉄道」というアイデアを掲げた。マスク氏の構想によると、真空チューブにより超高速鉄道を建設すれば、理論上の時速は1207キロに達するとしている。

張氏によると、世界で時速が最高の真空チューブ高温超伝導リニア模型車試験ラインが現在、四川省成都市に敷設中で、年末までに完成し試験を開始する見通しとなっている。

資料によると、この新しい試験ラインは直径4.2メートル、全長140メートルの特性のチューブで、低気圧環境で試験を行う。実験車両の底部には特製の高温超伝導材料が使用され、液体窒素が形成する低温を使い、超電導・リニアの効果を得る。浮上高度は10ミリで、荷重は200キロ。試験の時速は最高400キロに達するとしている。米ハイパーループ・ワン(Hyperloop One)社が先ごろ行った同類の超高速鉄道の試験での最高時速は387キロに留まっている。

張氏によると、「磁気浮上+真空チューブ」が作り出す低抵抗運行環境が、未来の高速鉄道の速度を効果的に上げることをすでに実験室内で検証済みだとしている。

高温超伝導とは、マイナス196度の液体窒素環境において、特殊材料で作った超伝導体がゼロ負荷抵抗の効果を持つことを指す。低温超電導リニアと比べ、高温超伝導リニアには自己安定性がある。つまり高温超伝導体を永久磁石レールの上に置くと、列車は低速もしくは静止状態にあっても、安定的な誘導力と浮上力を備えることになる。

成熟した真空チューブ技術に、整った高温超伝導リニア技術を加えれば、未来の超高速鉄道になる。「マルチモード接続レール交通動的模型試験プラットフォーム」は、この2者の結合を拡大する基礎研究となる。

張氏は、「同プラットフォームは今年9月に国から許可を取得できる可能性がある。工期は約31ヶ月となるだろう」と話した。

この流れでいくと、中国は早ければ2021年4月にも時速1500キロの試験速度に達することになる。(編集YF)

「人民網日本語版」2018年6月21日

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