中露エネルギー協力の現時点で最大のプロジェクト、北極付近のヤマル液化天然ガス(LNG)プロジェクトにおいて、中国に供給する初のLNG船が19日、中国石油天然気集団公司(中国石油)傘下の江蘇如東LNGステーションに到着した。北極海の北東航路でベーリング海峡を通過し中国にエネルギーが供給されたのはこれが初めて。これは中国が既存の4大エネルギー輸入ルートを踏まえた上で、「氷上シルクロード」と呼ばれる北極航路を切り開いたことを意味する。科技日報が伝えた。
中国石油の章建華総経理によると、ヤマルプロジェクトは中露両国の首脳が提唱し、ロシアのノヴァテク、中国石油、フランスのトタル、中国シルクロード基金が共同開発する、北極付近で展開されている最大のLNGプロジェクトだ。その天然ガス可採埋蔵量は1億3000万立方メートル、ホワイトオイルの可採埋蔵量は6000万トンにのぼる。年間生産量550万トンのLNG生産ラインを3本建設する予定で、竣工後は毎年LNGを1650万トン、ホワイトオイルを120万トン生産できる。うち1本目はすでに2017年12月に稼働開始している。長期販売協定に基づき、2・3本目の稼働開始後、中国石油は2019年から毎年ヤマルLNGを300万トン(天然ガス換算で40億立方メートル以上)輸入する。
情報によると、北極海の北東航路はロシアのサベッタから出発し、東に向かいカラ海、ラプテフ海、東シベリア海、チュクチ海、ベーリング海峡を経由してから南に向かう航路だ。航行距離は約1万700キロで、従来の西の大西洋、地中海、スエズ運河を経由し東に向かう航路より約1万3400キロ短縮されている。航行日数は平均20日ほどで、従来の航路より20日以上短縮できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月20日
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