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中国、留学帰国者の就職先で一番人気は上海 異文化コミュニケーションで優位

人民網日本語版 2018年07月18日15:26

中国では現在、海外に留学する学生や留学帰国者の数が年々増加している。中国教育部(省)の統計によると、2017年、海外に留学した中国人学生の数は前年比11.74%増の60万8400人だった。また、留学帰国者の数も前年比11.19%増の48万900人だった。瞭望東方周刊が伝えた。

人材紹介と人材派遣サービスを提供する英ヘイズ社が最近発表した「2017中国留学帰国者就職・起業調査報告」を見ると、回答した中国の留学帰国者約500人は男女ほぼ半数ずつで、ほとんどが80後(1980年代生まれ)、90後(90年代生まれ)だった。

留学先を見ると、英国を含む欧州諸国、オーストラリア、米国など、クオリティの高い教育資源を有する先進国が中国人留学生の間で最も人気になっている。回答者のうち、英国などの欧州諸国に留学していた人が最も多く、全体の60%を占めた。以下、オーストラリア、米国と続く。

「留学帰国者」が選択した専攻学科を見ると、商科系が約半数(47.4%)を占め、以下、人文・社会科学系(16.3%)、理工学系(工学系12.8%、理学系9.5%)と続く。

「留学帰国者」が帰国してキャリアを積むことにした主な理由は、「実家に近いほうがいい」 (41%)、「中国のほうがキャリアアップが速い」(25%)、「中国のほうがチャンスが多い」(17%)、「中国の文化や生活が恋しい」(13%)だった。

「留学帰国者」がまず直面するのが就職するか、起業するかという選択だ。

調査では、「留学帰国者」のほとんどが「就職」を選び(92.1%)、「起業する予定」は7.9%にとどまった。

志望業界を見ると、「留学帰国者」の3分の1以上が「金融サービス業」を選び、12%が「IT・通信業界」、11%が「プロフェッショナルサービス業界」、8%が「製造業・エンジニアリング業界」、5%が「広告・メディア業界」を選んだ。

地域を見ると、留学帰国者の約半数(42%)が上海で働くことを望んでいる。「魔都」と呼ばれる上海は依然として「留学帰国者」に一番人気の都市だ。次に人気なのは北京で23%、深セン、広州、蘇州はそれぞれ、9%、7%、3%だった。

希望給与額を見ると、「留学帰国者」の30%が留学していた国と同水準の給与額を望み、34%が「それ以上」を望んでいた。一方、31%は「給与は国外より少なくてもキャリアアップの見込みがある仕事」に就くことに肯定的な姿勢を示した。

「留学帰国者」自身は、中国国内の求職者と比べて、自身にどんな点で優位性があると感じているのだろう?

回答者の約半数(49%)が、「異文化コミュニケーションの技術」と答え、「海外で仕事をしたり、実習したりしたことがあるため、競争力が高い」と感じている人は25%にとどまった。

ヘイズ社が企業を対象に実施した最新のアンケート調査では、回答した企業の約3分の1が「留学帰国者の雇用を検討する」と答えた。つまり、中国の就職市場では依然として「留学帰国者」が人気ということだ。

ヘイズ社で中国エリアの責任者を務めるサイモン・ランス氏は、「中国国内の良い環境や多くの優待政策、母国に帰りたいという思いなどが、帰国して就職することを選ぶ中国人留学生が増えている理由となっている。今後、そのようなグループはさらに拡大し、若年化も進むだろう。『留学帰国者』の競争力は以前ほど際立ってはいないものの、依然として異文化コミュニケーション能力や海外での仕事の豊富な経験を活用して、競争が熾烈な中国の企業で成功することは可能だ」と分析している。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年7月18日

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