米連邦準備制度理事会(FRB)は22日に発表した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の中で、世界的な貿易摩擦がエスカレートすれば経済に重大な下ぶれリスクをもたらすことになるとの見方を示した。新華社が伝えた。
同議事要旨によると、FRB幹部のあいだで、「目下の貿易摩擦と米政府が打ち出した貿易政策が経済のリスクおよび不確実性の重要な原因だ。大規模で長期に及ぶ貿易摩擦が起きれば、市場の信頼感、投資・支出、雇用にマイナスになる。また輸入品に対して幅広く追加関税を課せば米国の世帯の購買力を引き下げるとともに、生産性の低下、供給チェーンの寸断といったマイナスをもたらす」との見方で一致するという。
同議事要旨は、「目下の米国の貿易政策の不確定性を受けて米国企業の一部は投資計画を縮小したり遅らせたりしている。貿易の緊張した局面が短期的に好転しなければ、より多くの企業が資本投入や雇用を減らすことになる」と指摘する。
また同議事要旨は、「将来、経済データが好転しなければ、FRBはさらに利上げに踏み切る可能性がある」とし、FRB関係者は、「国際貿易摩擦がエスカレートすれば米国の実体経済にとって重大な下ぶれリスクをもたらすとともに、FRBの金融政策にも課題をもたらすことになる」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年8月24日
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