「宮廷の諍い女(原題:後宮・甄嬛伝)」
どうしてもストーリーが似たり寄ったりになってしまうほか、現在配信中の「宮廷ドラマ」は、おもしろおかしい娯楽と化しており、実際の歴史とは大きな隔たりがある。そのため、「宮廷ドラマ」は人気が高まる一方で、論争の的ともなっている。四川師範大学中国近現代経済・社会研究センターの王川センター長は、「良い『宮廷ドラマ』は、歴史の史実を基礎にしてそれにアート的創作を加えた作品。史実と大きく異なる内容の『宮廷ドラマ』は、中華伝統文化を歪曲しており、良い作品とは言えず、人気も得ることができない。歴史上の人物の設定などを変える時は、一定の原則に沿わなければならず、むやみに変えてはならない」と指摘する。
中国伝媒大学戲劇影視学院の司若教授も、「今年の中国の時代劇は大人気で、海外でも動画共有サイトやテレビで配信、放送されヒットしている。しかし、多くの『宮廷ドラマ』は、商業的価値を求めるばかりに、『争い』を強調しすぎており、後宮内の闘争にあまりにスポットが当てられ過ぎている。そのため、見る人が歴史を誤解してしまう可能性がある」と指摘する。
そして、「宮廷を舞台にしたドラマは、歴史を尊重することをベースにして、そこに商業的要素を加えなければならない。歴史を尊重したドラマは見る価値が上がり、視聴者もそのストーリーを受け入れやすい。これが、今後の宮廷を舞台にしたドラマの方向性になるだろう」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018 年8月29日
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