山西省雲崗石窟研究院はこのほど、浙江大学と提携し、3Dプリント技術を利用して、原寸大の移動可能な雲崗石窟第12窟「音楽窟」を製作した。
山西省大同市に位置する雲崗石窟は中国四大石窟の一つに数えられ、壮大な規模、美しい彫刻、中国と西洋の芸術スタイルをうまく組み合わせて作られたなどの特徴で有名だ。雲崗石窟研究院は長年、石窟や石像などの移動不可能な文化財を他の場所で展示する方法を探ってきた。今回再現されたのは、雲崗石窟の「仏籟窟」とも呼ばれる第12窟「音楽窟」で、奥行き14メートル、幅11メートル、高さ9メートル、壮大で美しく、輝かしい弥勒天宮が飾られている。今回は6ヶ月の歳月をかけ、高精度の3Dデータの収集と3Dプリント、さらに、「積木式」の新技術と製作法を採用して、その第12窟「音楽窟」が再現された。再現された石窟の前殿は、2メートル四方のアルミニウム合金の枠組み48個からなり、誤差は2ミリ以内となっている。また、その重さは5トン未満で、実際の「音楽窟」は数百トンであることを考えると、かなりの軽さとなっている。コンテナ車5台でそれらを運び、1週間で組み立てて展示することが可能だ。
雲崗石窟研究院の張院長によると、「もうすぐ、石窟後室の3Dプリントが完了し、古代の技術を採用して天然顔料で石窟に色を付け、再現した第12窟や雲崗石窟の他の文化財を一括りとして、中国国内外で巡回展示をする計画」という。 (編集KN)
「人民網日本語版」2018年10月17日
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