中国科学院合肥物質科学研究院技術生物研究所の呉正岩研究員が率いるチームは、上海交通大学医学院の鄒多宏教授のチームと協力し、腫瘍のミクロ環境にスマートに反応する新型ナノ複合材料を開発した。「スマート造影」「スマート薬品投入」との連携でがん細胞を死滅させる。この成果は、世界の医用生体工学分野の権威ある学術誌「バイオマテリアルズ」に掲載された。新華社が伝えた。
呉氏、鄒氏ら科学研究者は腫瘍ミクロ環境の低pH値及びグルタチオンの高発現の特徴に基づき、腫瘍組織のpH値とグルタチオンに敏感なケイ酸マンガン「多孔ナノボール」を合成した。その表面に沈積している磁性酸化鉄ナノ粒子は、磁性酸化鉄とケイ酸マンガンのナノ複合物を作り出した。
この新型ナノ複合材料はスマートな連携でがん細胞と戦うことができる。正常な組織と血液の中では造影機能を発揮しないが、腫瘍組織に入るとマンガンイオンを放出し、腫瘍T1磁気共鳴造影機能を効果的に発揮する。またこのナノ複合材料に組み込まれている抗がん剤のシスプラチンも放出され、マンガンイオンと磁性酸化鉄と連携しがん細胞を死滅させ、腫瘍共同治療の効果を発揮する。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年12月21日
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