18年の経済データが正式に発表されるのに先立ち、一部の国際機関が中国の経済成長予想を引き下げ、内外の要因の影響を受ける中、18年の中国経済は下ぶれ圧力が徐々に高まったとの見方を示した。中国社会科学院が発表した「経済青書」の予想では、労働力の供給が徐々に減少し、資本ストックの増加率が低下するなどの影響により、19年の中国のGDP成長率は6.3%に鈍化するという。
19年の中国経済はどのような流れを維持するだろうか。各方面に潜む問題にどのように対処すればよいだろうか。
寧局長は四半期の経済成長率の低下について、「18年のグローバル経済の成長率は軒並み鈍化し、中国経済は月間でも四半期でもいくつかの指標が変動した可能性があるが、これは正常なことであり、過度に心配する必要はない。大事なのは一年全体をみること、方向性、情勢、流れをみることだ」と述べた。
ただ、寧局長は次のように注意も促した。「19年の中国経済の発展をめぐる外部環境はさらに複雑で厳しいものになる。国際環境には不安定性と不確実性があり、保護貿易主義が横行し、一国主義やナショナリズムの動きも目立つ」。
趙研究員は、「外部環境は19年の中国経済が回避することのできない問題だ。追加関税などの過激な保護貿易主義措置がエスカレートすれば、世界の投資家の信頼感にダメージを与えることになり、越境投資や輸出入貿易にもマイナス影響をもたらす。世界経済の成長ペースは19年に0.8ポイント低下し、多くの国に打撃とマイナス影響を与えることになる」と予想した。
外部要因以外について、寧局長は、「19年の中国経済は構造的矛盾が引き続き目立つことになる。たとえば雇用では、沿海地域でも中西部地域でも、相当数の企業で技術者や熟練工や新しいタイプの人材が不足している」と指摘した。
中国外貨投資研究院の譚亜玲院長は、「構造調整が重点だ。これまではペースと規模が中心だったが、今は技術や品質が中心だ。構造的矛盾を解決することを19年の経済建設の基調とし、新業態、新技術、新構造をキーワードとする方針を堅持しなければならない」と指摘した。
過去1年間に中国の「四新産業」(新産業、新製品、新業態、新モデル)は成長を続けた。18年は戦略的新興製造業、戦略的新興サービス業が急速な伸びを維持し、新エネルギー自動車、光ファイバー、スマートテレビの生産量が大幅に増加し、オンライン小売高の増加率は20%を超えた。
新たな年に、「四新産業」を含む構造調整をどのように進めるか。中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は、「関連政策の方向性、先見性、柔軟性が、19年の中国経済が構造改革を展開し、高い品質の発展へ前進するための有力な保障になる」との見方を示した。
また趙副院長は、「19年は多くの政策措置が前年の安定傾向という特徴を継続し、国内では供給側構造改革を堅持するとともに、開放をさらに拡大すれば、不確定な外部環境に直面しても、政策システムの協調性はさらに高まり、中国経済が不確定性に対処するパワーも能力もさらに強まることになる。不確定性が増大しても、対応できない状況になることはない」とみている。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年1月24日
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