北京市では今月11日から30日まで、喫煙防止条例(草案)に対する意見を公募している。そんな中、同市の愛国衛生運動委員会は27日、専門家を集め、同草案を分析。「北京市は、公共の場所を全面的に禁煙にする条件が整っている。空港や駅、ホテルの喫煙ルームが過去のものになる可能性もある」と指摘した。新京報が報じた。
統計によると、現在、北京市に住む15歳以上の市民のうち、喫煙者の数は188万人に達している。別の調査では、約9割の人が、室内の公共の場所を全面的に禁煙にすることに「賛成」と答えた。
小中学校付近でのタバコ販売禁止へ
同委員会によると、同条例草案は、未成年者の保護を具体化している。例えば、未成年者へのタバコ販売を明確に禁止しているほか、小中学校など、未成年者が集中する場所の周囲100メートル以内でのタバコ販売も禁止している。違反者に対しては、5千-1万元(8万2500-16万5千円)の罰金が科されるとしている。
同委員会の劉沢軍・委員長は、「現在、禁煙が最も難題となっているのは大学。友人とタバコを吸ったり、お酒を飲んだりするのが中国の伝統。テレビや映画でも喫煙のシーンが多く、若者の悪い模範となっている」と指摘する。
禁煙サービスに政府が経費算出へ
劉委員長によると、同委員会が政府の弁公室や事業単位(国家が社会公益目的のため、国家機関により運営あるいはその他組織が国有資産を利用し運営するもので、教育、科学技術、文化、衛生などの活動に従事する社会サービス組織)、市、区、県、街道、郷、鎮などの政府、居住区、ボランティアなどの非政府組織を通して、市民に対して禁煙実施を呼び掛ける。また衛生行政部門が、法律の執行を担当する。
草案では、市政府が今後、禁煙サービスのための経費を算出し、サービスを実施する。
■ 娯楽施設の禁煙実施率は6割以下
公共の場所の全面的禁煙が実施されれば、小中学校の95%以上、文化娯楽施設の58.1%、スーパー、金融機関、郵便局などの機関の92.9%、交通機関内、チケット販売ショップ、駅構内の80%が対象となり、禁煙となると試算されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月28日