出資者(親)7人、代理人・会員アカウント1万人以上、投入総額1400億ドル以上―上海市公安局松江支局はこのほど、半年に及ぶ精査を経て、市内の数々の区と県に及ぶ大規模なネット賭博を摘発した。これは、上海警察が過去に取り扱ったネット賭博のうち、代理人ランクが最高で、関連金額が最も多く、代理人のランク数が最も多い案件という。人民日報が伝えた。
上海市公安局松江支局治安支隊の高警官は、次の通り語った。
今回摘発されたグループは、全体がピラミッド構成になっている。ピラミッドの頂上にいる洪容疑者らが「出資者(親)」になっている。彼らの一階層下には「一級代理人」がおり、各「一級代理人」の下には、「二級代理人」、「三級代理人」が続く構成で、代理人は八級まである。最も下層にいる代理人は、ネット賭博に参加する人間を「会員」として新たに集める役割を担っている。あらゆる下級代理人から流れてくる資金や投入資金は、すべて上級代理人に吸い込まれ、上級代理人はその中から一部をマージンとして得る。このグループの組織は極めて巨大で、ピラミッド構成も非常に複雑だ。同じレベルの代理人はお互い知り合いではなく、首謀者のアジトも各地に分散している。このような組織パターンは、マルチ商法にとても良く似ている。一般的に、代理人は、「親」として一定の利益を吸い上げる。いわゆる業界用語で言う「バックマージン」だ。「バックマージン」率は、賭博の方式によって異なってくる。
警察の初期捜査の結果、洪容疑者ら18人が7人の 「出資者(親)」を操り、各級代理人を傘下に擁し、代理人・会員の数は1万人以上に及んでいることが明らかになった。また、侯容疑者ら十数人は、総代理人として、実際にネット賭博を経営した。2014年1月から4月末の間に、このネット賭博に投入された金額は1400億港ドル(約1兆8421億7700万円)に達した。このほか、海外から8千万元(約13億1021万円)近い資金が流れ込んだと見られる。
4月11日夜、松江警察は警官400人以上を動員、警官は76班に分かれ、市内70のアジトを家宅捜索、洪容疑者や侯容疑者を含む63人を逮捕した。また、事件関連資金約600万元(約9827万円)、コンピュータ、賭博関連物品を押収、58の銀行口座を凍結した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年5月12日