ゴールドマン・サックスは年間経済予測報告書の中で、日本経済が社会保障支出および財政再建の問題を解決するためには、安定的かつ持続可能な経済成長が必要だと指摘した。この問題は長期的に存在する高齢化、産業空洞化、革新力の不足といった構造的な問題と密接に関連しており、政府がこれらの面で抜本的な対策を講じることは難しい。
世界3位の経済国である日本の構造改革がひとたび失敗すれば、世界経済の巨大なリスクになる。アベノミクスの3本目の矢は当初から疑問視されていた。日本政府は今年6月に新たな成長戦略を打ち出すが、消費増税により起こりうる景気低迷で、アベノミクスは今年下半期に大きな課題に直面するだろう。
中国社会科学院日本研究所所長助理、首席研究員の張季風氏は、「日本経済の構造改革は過去1年間で実質的に進展しなかった。デフレ脱却のため、日本政府は大胆な金融政策とフレキシブルな財政政策を講じた。前者は超量的緩和策を特徴とし、後者は日本政府の巨額の投資によって示された。これはケインズ主義の使い古されたやり方だ。この2つの政策は短期間内に一定の効果を得るが、構造改革に対する促進力は大きくない。この一年間で株価上昇、消費拡大、円安による輸出拡大が実現されたが、これは短期的な効果にすぎない。データを分析すると、日本の物価上昇が目標に遠く及ばず、プラスを維持している経済成長率も低下の流れを示している。表面的な内容だけで根本的な中身のない政策が、日本経済の構造的な問題に触れていないことが分かる」と分析した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年2月11日