安倍晋三首相はこのほど、アベノミクスの3本目の矢である構造改革をPRした。安倍首相の言葉を借りるならば、これは「一連の政策を通じ、民間投資を促し、生産効率の向上により、日本の長期的かつ持続的な回復を促す」ことを指す。しかし構造改革は利益団体からの強い反発を受けており、構造改革の硬い氷は現在も打破されていない。人民日報が伝えた。
◆見栄えの良い改革
財務省が2月10日に発表したデータによると、2013年12月末現在、日本の「国の借金」は1017兆円に達し記録を更新した。経常収支は3兆3000億円に留まり、データの存在する1985年以来で最低水準となった。これにより日本経済の構造改革の重要な部分、財政再建能力が再び焦点になっている。
安倍内閣は昨年6月より一連の経済復興の成長戦略を進め、長年に渡り日本の発展を妨げてきた体制の壁を打破しようとしている。その主な内容は次の通りだ。(1)税収源を拡大し、財政再建を拡大する。今年4月より消費税率が現行の5%から8%に引き上げられる。2015年までに、財政赤字がGDPに占める比率を2010年の半分にし、2020年には財政黒字を実現する。(2)農業の活力を強化し、商品輸出を拡大する。安倍内閣は農業・農村部の所得10年倍増計画を打ち出した。今年より40数年間に渡るコメ生産調整を取り消し、減反を強制せず、農家に対する補助金を徐々に減額していく。(3)投資・ビジネス環境を改善し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉に加わり、アジア太平洋の高度経済成長の勢いを借りる。国家戦略特区を設置し、一部地区で法律・税制の改革の試験を実施する。(4)労働市場を改革し、女性の雇用を促進し、2020年までに管理層に占める女性の比率を30%にする。