トヨタ自動車は10日、2017年末までにオーストラリアでの自動車・エンジンの生産を中止すると発表した。オーストラリアは最後の自動車メーカーを失うことになり、同国の自動車製造業にピリオドが打たれる可能性がある。人民日報が伝えた。
トヨタは1963年にオーストラリアに工場を建設した。トヨタの2013年のオーストラリアにおける自動車生産台数は10万6000台に達し、2012年より4.8%増加した。今回の撤退により、オーストラリアの約2500人が職を失うことになる。オーストラリアの製造業は、数年に渡り低迷を続けている。
フォードは2013年5月、2016年にオーストラリアの2軒の工場を閉鎖し、現地での自動車生産を中止すると発表した。ゼネラル・モーターズ(GM)も同年12月、2017年にオーストラリアでの自動車生産を中止すると発表した。オーストラリアの自動車製造業も、国産ブランドのホールデンに別れを告げようとしている。
フォードとGMがオーストラリアの生産中止を発表すると、トニー・アボット首相は「トヨタの自動車工場がオーストラリアに留まることを願う」と呼びかけた。しかし豊田章男社長は10日、「当社のオーストラリア撤退は苦しい決定だ。激化する市場競争、豪ドル高、オーストラリアの自動車製造規模の縮小の流れといった不利な要素は、当社がオーストラリア撤退を決めた主因だ」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年2月11日