中国社会科学院(社会科学アカデミー)金融研究所銀行研究室の曽剛主任によると、春節の前には企業の資金回収が遅れたり、経済活動の動きが鈍くなったりするため、構造的な分化が引き起こされ、企業の預金が減少するのだという。
寇さんは、春節前には預金が減少して現金が増え、春節後には資金が戻ってくるというのが一般的な法則だ。今年の春節はちょうど1月末に当たったため、統計の上で預金が大幅に減少したに過ぎないという。
▽ネット金融などが預金の分流に影響か
またインターネット金融が預金減少に与えた影響も、最近の市場でよく語られる話題だ。
銀行業界の一連のアナリストたちによると、銀行の普通預金の金利がほとんど計算できないようなわずかなものであるのに対し、ネット金融商品は年率換算で金利が6%を超えるところもあり、普通預金の多くが利益を求めてネット金融に「引っ越し」したという。またネット金融商品は操作が簡単で、預け入れや引き出しが容易なため、サラリーマンの多くがこの手軽な即席の資産運用に手を出すようになったという。
ある業界のアナリストは、1月には企業の預金が2兆4千億元減少したが、これに対して社員に支払われ、社員の口座に入った金額は1兆8千億元で、差額は非常に大きい。消費や資産運用ルートが増加したことが影響したという。