支付宝と中信銀行が提携してうち出すネットワーククレジットカードに対応するのは、同行のバーチャル空間での決済に利用されるクレジットカードだ。銀行がこれまで発行してきたクレジットカードとは審査・発行モデルが大幅に異なり、消費者は支付宝銭包で中信銀行の公衆アカウントを取得し、このアカウントを通じてオンラインでリアルタイム申請を行い、リアルタイム審査を受けるというもので、消費者は実体のあるカードでのさまざまな制約から開放される。審査が通り、取得したカード番号に基づいてオンラインでスピード決済サービス「支付宝快捷支付」を開通すれば、ネットショッピングやモバイル決済などの各種サービスが利用できるようになる。
▽微信の与信額は50元から
カードの詳細をみていくと、両社とも具体的なデータは明らかにしていないが、関連の報道から次のことがわかる。与信限度額は、微信のバーチャルカードは50元、200元、1千-5千元の3段階、支付宝のバーチャルカードは最低額が200元で最高額は上限なしだ(1元は約16円)。初回発行枚数は、支付宝も微信も100万枚を予定する。利用できる場所は、支付宝が支付宝プラットフォームで利用でき、微信は微信プラットフォームおよびオフラインの二次元バーコードを導入した店舗などで利用できる。また微信には最大50日間の無利息期間があり、年会費などの経費は一切かからない。
中信銀行が11日に明らかにしたところによると、騰訊、衆案保険と提携してうち出す中信銀行微信クレジットカードをこれまでのクレジットカートと比べると、16けたのカード番号、有効期間、セキュリティコード(CVV2)といった基本的な要素はすべて備えているという。
▽市場の見方 ネットワーククレジットカードという金鉱が開発された
コンサルティング会社・易観国際の張萌アナリストによると、今回の動きは支付宝銭包によるネットワーククレジットカードという金鉱開発の第一弾だ。多くの消費者がネットショッピングを通じて、ネットワーク上に大量の履歴データを残しており、このデータからその消費者の信用状況がわかる。信用データを掘り起こせば、関連機関に膨大な信用消費をもたらすだけでなく、消費者が自身の信用状況に基づいて、より多くの革新的な金融サービスを利用できるようになるという。
国泰君安証券の邱冠華アナリストによると、インターネットが誘導するクレジットカード革命が静かに進行しつつあり、率先的に提携に踏み切ったネット企業、商業銀行、ネット保険会社は、新しい営利モデルに基づいて新しい価値を開拓していきたい考えだという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年3月12日