安倍晋三氏がこのほど行った発言は為替市場に衝撃をもたらし、世界外国為替市場の緊張を強めた。安倍氏は、「外国政府は本国通貨の相場引き下げを試みているが、日本政府も円安により本国の利益を保護する必要がある」と語った。安倍氏は23日、「日銀は米国・欧州による本国通貨の価値引き下げに対応するべきだ。1ドル=約90円に達しなければ、日本の輸出企業の利益を確保できない」と主張した。経済之声「央広財経評論」が伝えた。
経済之声「央広財経評論」のコメンテーター、銀河先物マクロ経済研究員の趙先衛氏が、これについてコメントした。
-----先週金曜日(21日)の取引終了時で、1ドル=84.26円に達した。日銀金融政策決定会合は20日、11回目の量的緩和策を決定した。安倍氏はなぜわずか2日後に、円安に再び言及したのか。
趙氏:これは総選挙当時のスローガンと関連している。日本の短命首相らは経済のスローガンを掲げて首相に就任したが、その経済政策・目標を実現できず辞任に追い込まれた。安倍氏は今回スピーディーな行動に出ているが、これは総選挙当時のスローガンを実現するためと言える。
-----米ドルの対円レートが、安倍氏の目標を実現する可能性はあるか。
趙氏:安倍氏が無理に円安操作を行えば、実現は可能だ。今年2月ごろ、1ドル=76円であったが、現在は85円台に達している。つまりすでに10ポイント上昇したわけで、安倍氏が目標に掲げた90円まであと6ポイントのみだ。日銀がさらに強硬な操作を行えば、これは実現可能だ。
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