仲田さんの部屋には、さまざまな写真や学生からもらったプレゼントなどが所狭しと並ぶ。「これは学生の歴史であり、私の歴史でもある」と仲田さん。
中国に来てから、仲田さんは、働きながら旅行をして、多くの中国文化に触れた。
取材中、仲田さんは、コレクションである商朝時代(紀元前17世紀頃-紀元前1046年)の甲骨を見せてくれた。コピー品であるものの、「これには中国古代の漢字に対する私の熱い思いが詰まっている」と、自慢の一品だ。
中国文化をより一層理解するために、仲田さんは見よう見まねで水墨画や書道を学んだ。作品には「仲田」という名前が大きく書かれていた。
「人生は短いが、芸術は長い」。仲田さんは現在、中国文化の魅力の虜になっている。
「中国は日本の両親みたいなもの。中日両国の文明には深い関係がある」と語る仲田さんは、「なぜ、運動会で中日の国旗がプリントされたTシャツを着ていたのか?」という質問に対して、「中日の友好関係はみんなの願い。日本と中国の関係は、それほど緊張しているわけではないことを、学生達に知ってもらいたかった。日本と中国の間に深い溝を作るべきではない。両国の間にパスポートも必要ないのではと感じる」と語った。
「中国と日本はずっとゆかりがある。でも、中日関係は今のようになってしまった。日本人として、分かることもあるし、反省もしなければならない。そして、自分にできることをしたい」と仲田さん。
運動会で中日の国旗がプリントされたTシャツを着た仲田さんは、学生達に強いインパクトを残した。仲田さんの話になると、学生達は、「かわいい、日本人のおじいさんでしょ!」と声を揃える。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年5月30日