首都治安ボランティア協会は10日、テロ対策のボランティア85万人を団体意外傷害保険に加入させることで保険会社と合意した。同保険は、治安ボランティア活動中にテロなどの事件に遭い、死亡したり、負傷して障害が残ったりした場合、最高で40万元(約660万円)が支払われる。新京報が報じた。
北京首都社会管理総合治理委員会のデータによると、天安門事件記念日(6月4日)を目前に控えた5月30日、北京市ではテロを警戒するボランティア85万人が公安や武装警察と協力して、街頭の巡回、警備に当たった。
死亡で最高40万元
保険を提供する中国人寿北京支社の劉暁偉・総経理補佐は同保険について、「契約期間は今年6月10日から来年6月9日の1年間。ボランティアに参加して街頭の巡回や警備に当たっている時に、テロなどの事件に遭い負傷した場合、180日以内に、保険会社の調査を経て、保険金が支払われる」と紹介した。
同保険は、「死亡した場合」と「障害が残った場合」に適用され、死亡した場合は最高で40万元が支払われ、障害が残った場合は、障害の程度に応じて保険金が支払われる。
北京の住宅地6割で事件発生0件
首都ボランティア協会の劉煜・副会長によると、同保険は、85万人からなるボランティアが1つの団体として保障を受ける。同協会が保険会社にボランティアの名簿を提供する。今後、新たにボランティアに加入する人にも保険が適用される。これまでに、保険が適用される事件に遭遇したボランティアはまだいない。
統計によると、6月に入って、ボランティアは巡回中などに、826件の隠れた危険を発見し、解決したほか、さまざまなトラブル731件の解決にも寄与。さらに、犯罪に関与した容疑者58人の逮捕にも協力した。ボランティアの協力もあり、北京の住宅地の76%にあたる2146カ所が「安全」とされ、空き巣や自動車、バイクの窃盗など、「予防可能」とされる事件の発生が0件の住宅地も全体の58%を占める1655カ所となった。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月11日