1週間に渡り実施される2014年中国科学技術協会夏季科学展が12日、北京中国科技館で開幕した。初の科学フォーラムは、宇宙技術専門家で、有人宇宙船「神舟号」の総設計者である戚発ジン氏が担当した。戚氏は、「中国は来年長征5号を使い、海南省文昌から宇宙実験室の天宮2号を打ち上げる。2020年までに、中国独自の宇宙ステーションを建設する」と語った。光明科技が伝えた。
戚氏の発言内容の要約は下記の通り。
中国の次世代大型ロケット「長征5号」は、2015年に海南省の文昌衛星発射センターから初めて打ち上げられる。これまでの打ち上げでは四川省の西昌衛星発射センターが使われており、ロケットは北京で製造され、列車により西昌まで輸送されていた。しかし中国の列車のトンネルは狭すぎて、大型のロケットを輸送できない。文昌にすれば、北京で製造し、天津で船に積み込み、海南省に送り届けることができる。
宇宙実験室と未来の宇宙ステーションは自給自足の再生可能な環境を形成し、水と空気を循環利用し、宇宙で食用生物を育成しなければならない。これらの問題が解決されて、中国は初めて2020年までに独自の宇宙ステーションを建設し、宇宙の住処を築くことができる。
宇宙では1000基以上の衛星が稼働しているが、中国はその10分の1の100基以上を占めている。米国は約40%、ロシアは中国とほぼ同じで、欧州は中国を上回り10%以上を占めている。60年弱の努力により、中国はすでに宇宙大国になっているが、宇宙強国にはなっておらず、世界先進水準との間には一定の開きがある。しかし中国はすぐに追いつく事が可能だ。
中国の衛星はこの4年間で、毎年約20基のペースで増加している。中国は2010年にロケットを15回打ち上げ、20数基の衛星を宇宙に送り届けた。2011年は19回の打ち上げで、20数基を打ち上げた。2012年にこの数値は28基に増加した。2013年には14回の打ち上げで、18基を打ち上げた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月15日