中国の宇宙船打ち上げは来年、重要な局面を迎えようとしている。注目を集めている中国の次世代ロケット「長征7号」、「長征5号」が来年、相次いで打ち上げに使用される。北京市人民代表大会代表、中国キャリアロケット研究院党委員会書記の梁小虹氏は、「中国の軌道上を運行中の衛星の数は来年ロシアを抜き、世界2位になる」と語った。また中国は超大型ロケットの重要技術の難関突破とプロジェクト立案の準備を積極的に推進している。超大型ロケットの積載量は100トン級に、離陸重量は3000トン級になり、月上陸を果たす有人宇宙船と宇宙ステーションの打ち上げ能力を有することになる。北京晨報が伝えた。
◆ロケット打ち上げ回数が200回に
梁氏は、「中国の今年のロケット打ち上げ回数は14回に達する。来年はこれが約30回に達し、過去最多を記録する」と語った。これにより、中国の長征シリーズロケットの打ち上げ回数が、200回に達することになる。中国のロケット打ち上げ回数は、2010年に100回という節目を迎えた。最初の50回には21年間を、次の20回には9年間を費やしたが、今年と来年の2年間だけで、44回打ち上げられることになる。これは中国の宇宙事業の急速な発展を反映しており、また国家の気象・資源・探査・減災などの需要が激増していることを証明している。中国の衛星打ち上げは、現時点ではまだ米ロとの間に一定の距離があるが、2015年には軌道上を運行中の衛星の数が世界2位になり、ロシアを抜く見通しだ。
◆大型ロケット、重要な局面を迎える
梁氏は、「来年の重要な局面は、大型ロケットの長征5号と長征7号の打ち上げだ」と述べた。長征7号は2015年6月までに、長征5号は年末に初めて打ち上げられる。打ち上げ場所はいずれも、海南文昌発射センターだ。その後、中国のキャリアロケットの能力は、先進国と同じラインに達する。ロケット打ち上げ能力は高軌道で15トン、低軌道で25トン弱に達する(現在は5トンと10トン)。中国のロケット打ち上げ能力は、国内外の各社のすべての宇宙船の需要を満たし、世界先進国水準に達することになる。