スマートフォンからスマートウォッチ、スマート家電、自動運転車、人工知能ロボットまで、様々なスマート機器の出現で、人類はSFの世界に突入したかのようだ。だがSFに出てくるようなスマート機器の罠やハッカーの攻撃が現実になるかもしれないと考えたことはあるだろうか。大げさな脅し文句ではない。ハッカーはそれが可能であることをすでに実証している。「新京報」が伝えた。
▽テスラ車でセキュリティホール発見
セキュリティ大手の360社は15日、テスラ社の電気自動車「Model S」に対して同社のセキュリティ専門家が行った研究で、同自動車のアプリケーションプログラムに設計ミスが見つかったことを明らかにした。このセキュリティホールを攻撃すれば、車両を遠隔操作し、ロックやクラクション、ライト、サンルーフなどを遠隔操作できる。
15日に行われた世界初のスマート機器セキュリティカーニバル「GeekPwn」のブリーフィングでは、コンピューターの技術オタクが、セキュリティホールを利用していかにテスラ車を遠隔操作するかを実演した。あるプログラムを通じてこれを操作し、キーを押すと、車体から音がし始めた。
360社はすでに、問題のセキュリティホールの詳細とソリューションをテスラ社に提出し、セキュリティホールの修復技術のサポートを提供する意向があることを伝えた。
テスラ社は15日、これに「支援と奨励」を与えると回答し、担当のセキュリティ研究者にはセキュリティホールの識別を行う環境を提供し、セキュリティホールには迅速な対応と修復を進めると表明した。
▽ほかのスマート機器も攻撃対象に
電子化の進んだ自動車以外にも多くのスマート機器がハッカーの攻撃対象となりうる。
GeekPwnのブリーフィングでは、スマート家電やウェアラブルデバイス、スマートモビリティ、スマート娯楽、スマート端末といった生活密着型の5大スマート設備でいずれもセキュリティの問題があることが指摘された。