8月30日午前、甘粛省敦煌市のホテルで、あるカップルの結婚式が挙行された。式場では、昔ながらの装束を身に着け、顔には伝統劇の道化役のような化粧を施した一組の中年のカップルが非常に目を引いた。聞けば、彼らは新郎の両親という。人民網が伝えた。
新郎の両親にこのような「隈取りメイク」を施したのは、彼らの親友だ。敦煌地区では、婚礼を祝うために、舅姑の親友が彼らに「隈取りメイク」を施し、姑の耳には赤唐辛子を掛ける風習がある。これは、新婦の前で舅姑にわざと恥をかかせて、彼らの心理的な距離を縮めることを目的としている。式が終わり、司会者が、「新郎新婦がこれから新婚部屋に入ります」と宣言すると、親友たちは、前もって準備しておいた紙の造花、五穀の雑穀、白砂糖などを混ぜて作ったブライダルシャワーを新郎新婦の頭上に撒く。これは「打煞(締めくくり)」と呼ばれ、災難予防や魔除けを意味する。
敦煌では、式後、「認親(親戚顔合わせ)」という習慣もある。結婚披露宴が始まると、司会者が新郎新婦を連れて年長者や親族に引き合わせる。新郎新婦は、相手を親族の呼称で呼び、お辞儀して挨拶する。一部の地方では、何度も床にひれ伏してお辞儀する習慣があるという。年長者は、前もってご祝儀を準備しておき、直接新郎新婦に手渡し、祝福の気持ちを示す。これを「拝礼」と呼ぶ。特に、双方の両親は、何度もご祝儀を渡すことになっている。式の夜、新郎新婦は婚家先で食事をせず、新婦の実家が人に届けさせた料理「寛心麺」を頂く。この幅広の「寛心麺」には、新婚夫婦が今後、心配事なく、共に心穏やかな日々を送れるようにという願いが込められている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年9月1日