▽溢れる在庫の短期的な解消は難しい 薄利多売は市場の主旋律
各地で不動産購入制限が緩和され、10月になると住宅ローンの新政策がうち出され、中国人民銀行(中央銀行)は金利を引き下げ、住宅積立金が調整されるといった、不動産市場にプラスになる措置が相次いで実施された。この影響で、最近は多くの都市で不動産取引が回復傾向をみせている。
とはいえ、11月の100都市不動産価格データをみると、全国の主要都市の住宅価格低下幅は引き続き縮小しているものの、低下傾向からいまだに脱出できていない。
その原因は何か。業界関係者は、「需給状況をみると、年内にはほとんどの都市で在庫のだぶつきという状況に変化がない」と話す。上海易居不動産研究院がまとめたデータによると、10月末現在、全国の主要35都市のうち、温州、瀋陽など13都市における在庫率が20カ月以上となっている。
また鏈家地産市場研究部の張旭さんは、「上半期市場の低迷が多くの不動産開発業者にとって業績を上げなければならないという大きな圧力になっている。価格上昇のエネルギーはそれほど強くなく、価格を抑えめにして数をさばくのが今でも主流のやり方だ」と話す。
中国指数研究院の予測では、今後は「在庫をさばくこと」が市場の主旋律になり、短期的には全国の主要都市の住宅価格は引き続き下方圧力を受けることになるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年12月1日