日本の土地は非常に高価で、住宅は手狭というのが一般的な印象だ。だが日本の総務省がこのほど発表した住宅と土地の統計調査結果によると、日本には6063万戸の住宅があり、このうち820万戸が空き家で、空き家率は13.5%に達するという。つまり、7戸に1戸が空き家になっているということだ。2008年の調査結果と比較すると、空き家は5年で63万戸増え、空き家率は0.4%上昇し、いずれも過去最高を更新した。人民日報が伝えた。
空き家は世帯数を上回る住宅ストックを指す。日本では1969年に初めて住宅ストックが世帯数を上回る現象が起こり、その後、空き家率は徐々に上昇してきた。過去20年間は人口が減少したものの、一人暮らし世帯や核家族が増えたため、日本の世帯数は15年まで増加を続けた。だが住宅建設のペースは明らかに世帯数の増加率を上回っていた。
日本の空き家率が高止まりする原因として次の4つが考えられる。
第一に、人口動態と家族構造の変化がある。人口は東京、大阪、名古屋の3大都市圏に引き続き集中し、中小都市は若年層の流出が深刻だ。世話をする人のいない高齢者たちは老人ホームに移るしかなく、多くの住宅が受け継ぐ人もいないままに残される。
第二に、日本の住宅にかかる固定資産税は土地にかかる税金のわずか6分の1で、傷んで人の住めないような家でも残しておけば節税対策になる。
第三に、住宅建築の質が低く、中古市場の取引が低迷している。昔からある木造住宅と1970~80年代の不動産市場の高速膨張期に粗製濫造された住宅が、日本の住宅の平均寿命を28年に引き下げている。米国は67年、英国は81年だ。中古住宅のモーゲージや税収政策は新築物件の優遇ぶりに及ばないため、日本人は新築を買いたがる。08年の日本の住宅取引のうち、中古市場での取引は13.5%にとどまった一方、欧米諸国では住宅取引全体に占める中古の割合が70~90%に達する。
第四に、新築住宅の供給が過剰だ。90年代以降、日本政府は住宅建設を景気を喚起するための手段とみなしてきた。富士通総研経済研究所の米山秀隆主任研究員の試算では、現在の新築住宅建設のペースと中古住宅取り壊しのペースで考えると、15年以降は日本の住宅の4戸に1戸は空き家になるという。