2015年6月3日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>政治

日本は「歴史を学ぶ」上で、戦争の罪責をしっかり認識せよ

人民網日本語版 2015年01月04日16:25

 日本の天皇はこのほど、新年にあたっての感想を宮内庁を通じて文書で公表し、今年が第2次世界大戦終結70年に当たることに触れ、多くの人々が亡くなった戦争だと振り返り「この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」とつづった。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 この所感から、明仁天皇の「戦争の傷」に対する重視が示された。天皇は、戦場、原爆投下、空襲で多くの人が犠牲になったことを強調し、今年4月には太平洋戦争の舞台となったパラオを訪れ、戦没者の霊を慰める計画を発表した。実は、天皇がこの問題に言及するのはこれが初めてではない。2013年に80歳の誕生日を迎えた際の会見でも、「最も印象に残っているのは先の戦争」「前途にさまざまな夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限り」と語っている。第2次世界大戦終結60年にあたる2005年には、米自治領サイパン島を訪れ、海外「慰霊の旅」を実現した。

 ここからも、天皇を含む日本人の多くは、先の戦争が国と国民にもたらした被害を深く心に刻んでいることがよく分かる。しかし、哀悼するだけでは戦没者の霊を慰めることはできず、国が同じ過ちを繰り返すことを回避できない。

 日本が歴史を「学ぶ」には、戦争の罪責をしっかり認識しなければならない。日本が第2次世界大戦で演じた役割は明白だ。日本は戦争の発端となった国のひとつであり、侵略戦争を発動した国だ。軍国主義は諸悪の根源である。しかし、戦後の日本政府は侵略政策の根源を反省しないばかりか、侵略戦争という性質を極力あいまいにしようとしてきた。その最も顕著な例が、侵略者による戦争責任の回避だ。日本はサンフランシスコ講和条約の締結後、すぐに戦犯を釈放し始めた。また、侵略者を「戦没者」、「英雄」と呼んで美化し、元兵士・将校や「戦没者」の遺族に補助金を交付し、さらには勲章を授与し、裏から手を回して戦犯を靖国神社に合祀した。このため、日本政府には、侵略戦争に対する国民の認識を捻じ曲げ、戦争責任に対する国民の意識を薄れさせた責任がある。

 戦争の残した「毒」がまだ完全に排除されていないがために、日本国内の保守勢力は近年、絶えず拡大し、政治の右傾化も顕著になっている。日本の安倍晋三首相の振舞いはさらにエスカレートし、戦争の歴史を否定し、これを基礎にいわゆる「正常な国家」への取り組みを推し進めている。このままでは、日本はますます間違った道を歩み続けるだけだ。


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント