2011年4月、ガレージ・カフェが開業した。これは、創業と投資をテーマとしたカフェで、創業者にオフィスの代わりとなるワーキングスペースを提供した。カフェは、創業者が仕事をし、創業者と投資者が交流し、投資協力を行うプラットフォームとなった。創業者の蘇氏は、「国内には、創業初期の創業者に相応しいワーキングスペースが不足している。そのようなスペースを作ることで、創業者は、ほとんどお金をかけずに終日仕事ができる。また、ベンチャー投資をする意図を持ったあらゆる人にとっても、ここが『拠点』となり、コミュニケーションや交流のための場所となる」と語る。
毎日、豊かなアイディアを抱えた創業者たちが、このガレージ・カフェにやってきて、1杯のコーヒーを注文し、終日、オープン型オフィス環境を享受している。ビジネス資源を求めるほか、友人やビジネスパートナーとの繋がりを確立し、ビジネスチャンスの到来を心待ちにしている。
ガレージ・カフェは、ローコストのオフィススペースを提供するだけではない。ここを通じて、より優れた形でのビジネス資源の統合も実現する。月曜から金曜の夜と週末には、技術やベンチャー投資に関する交流会が不定期で開かれる。投資家と創業者の座談会が毎週のように行われ、その場で投資の話がまとまるケースもある。また、カフェは、創業グループの人材募集に無料で協力している。
一部の創業者は、ガレージ・カフェに身を置くことで、自分の技術面での難題を解決する、あるいは計画を練る上で力を貸してくれる人と知り合うことができる。これまでは決して出会うチャンスのなかった投資家と、ここでは知り合いになれるチャンスがごろごろしている。さらには、創業プロジェクトの品定めのために定期的に担当者を派遣する機関もある。
中関村には、ガレージ・カフェのような創業カフェとして、3Wカフェやベータ・カフェがある。蘇氏は現在、専門チームにガレージ・カフェの経営を任せ、自身は新たな創業計画を進めている。今回の計画は、創業者を集めるだけではなく、共に生活するというものだ。「北京YOU+」と名付けられたこの計画は、主に社会人1年生の若者を対象に、住居を賃貸するというプロジェクトだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年1月6日