中国は、柔軟性に富んだ大学の履修制度を確立し、創業のための休学を大学在校生に認める方針を固めた。教育部(省)は10日、「2015年全国普通大学卒業生の就職・創業対策業務の着実な実施に関する教育部の通知(以下、「通知」と略)」を公表、ネットショップ開設など学生によるさまざまな創業を支援していくことを明らかにした。新京報が伝えた。
2015年に中国全国の大学を卒業する学生は、史上最多の749万人に達する見通し。教育部全国大学学生情報問合せ・就職指導センターの張鳳有センター長は、「就職の圧力は来年もかなり大きく、マクロレベルの圧力は軽減されない」との見通しを示した。
これより前、教育部の袁貴仁部長は、創業の成果を履修単位に換算する制度を完備し、柔軟性に富んだ履修制度を確立・実施することで、休学して創業する大学生をバックアップするよう、要求を提出していた。
大学生の創業に税金の減免特典を適用
「通知」では、大学は柔軟性に富んだ履修制度を確立し、在校生が休学して創業することを許可しなければならないとされているほか、成功した創業者、企業家、投資家、専門家などを兼任講師として招聘し、革新的な創業を目指す学生に対するマンツーマン指導を行うよう明記されている。
また、「通知」は大学に対し、革新創業をテーマとした教育科目を開発・開設し、履修単位科目に組み入れることや、学生を対象としたさまざまな革新創業コンテスト、模擬創業などの実践活動を開催することを求めている。
今年発表された新しい「大学生創業指導計画」は、今後4年以内に大学生80万人の創業を実現させることを目標としている。この目標達成のために、「通知」では、創業研修、商業登記、税金減免など各種優遇策を適用し、ネットショップ開設など、学生によるさまざまな創業を支援することを大学側に求めている。