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フランスがたびたびテロの標的になるのはなぜか

 2015年01月11日15:55

フランス国際放送TV5MONDEの7日の報道によると、同日昼頃、首都パリの市街地区で風刺週刊誌「シャルリー・エブド」を発行するシャルリー・エブド本社がサブマシンガンとロケット砲で武装した人物に襲撃され、12人が死亡し、多数の負傷者が出た。

フランス国内でのテロ事件としては、40年ぶりに死者数が最も多い事件となった。

実際、ここ2~3年のフランスはテロの脅威にさらされていた。2013年に米国誌「タイム」に紹介されたフランス政府のセキュリティ部門の高官の話では、「フランスは米国に代わって原理主義やテロリストの1番目の標的になりつつある。次々と起こるテロ事件がその証拠だ」という。

▽長期にわたり問題が激化

今回の襲撃事件を分析すると、直接の原因は「反イスラム」とされる同誌にイスラム教を風刺する漫画がたびたび掲載されたことで、テロリストに報復のための襲撃という口実を与えてしまったことにある。

だがこれは導火線に過ぎない。背後に隠された深層レベルの原因をフランスは振り返る必要がある。

上海国際問題研究員外交政策研究所の李偉建所長は、「社会全体という面から考えると、西側諸国とイスラム文化との間には長期にわたり問題が存在し、イスラム系の移民は西側諸国でその文化や宗教を認められないことがしばしばだった。イスラム系の移民が最も多い欧州国家であるフランスは、政府が関連の問題を適切に処理できず、さきにうち出したイスラム教徒の女性に公共の場所でブルカやニカブを着用することを禁じる法律は火に油を注ぎ、イスラム系住民の間に不満の声が広がった。

こうした問題がテロリストに乗じる隙を与えた。中国現代国際関係研究院反テロ研究センターの李偉センター長は、「国際テロリストが最も得意とするのは、既存の問題を利用することで、機会に乗じて極端な思想を伝播し奨励し、西側社会の主流の外側にいる少数派が西側諸国を攻撃して自身の置かれた環境を変える手段にするよう誘導する」と指摘する。

また最近のフランスは、旧植民地や中東地域の国際問題に介入したり、反テロの世界的取り組みで活発に動いたりしており、テロの「ブラックリスト」に組み込まれるのは避けられない状況となっていた。

李センター長は、「反テロそのものは一種の正当な行為だが、西側諸国はそこに私利私欲を混ぜ込んでいる。一部の西側諸国はいつも反テロを口実にして他国に自国の価値観を押しつけ、他の文明に対する公正さを欠き、テロリストの西側諸国への対抗心をあおり、テロリストの襲撃に一定の口実を与えている」との見方を示す。


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