中国の原子力工業の誕生60周年を記念した座談会「新時期の国防建設・強化、原子力エネルギーの持続可能発展の推進」(共催:中国核工業集団、中国核工業建設集団、中国工程物理研究院)が15日、北京で開催された。経済日報が伝えた。
国防建設と国家安全の土台となる原子力工業は今年1月15日、中国での誕生から60周年を迎えた。中国の原子力工業はこの60年で、原子爆弾や水素爆弾、原子力潜水艦などの目覚ましい成果を伴う飛躍的な発展を遂げ、民族の自立を支え、中国の戦略核戦力を高め、国家の振興と民族の復興に堅固な土台を築いてきた。
原子力工業の発展は、国家のエネルギー安全の保障と気候変動に対応する重要な手段ともなる。中国の原子力発電事業はここ30年余りの発展によって自前化・系列化・大規模化を実現し、稼働中の発電ユニットは22基、総設備容量は2010万kWに達した。建造中の発電ユニットは26基、総設備容量は2800万kWに達し、建造規模で世界最大となっている。「華竜一号」の開発では第3世代原子炉技術の知的財産権を保有することとなり、国内外への建設も進み、原子力発電の海外進出戦略も大きく進展した。
中国の核燃料産業はこの60年で、閉鎖循環式の産業体系を形成し、国防建設と経済建設で重要な役割を演じるようになった。国内生産・海外開発・国際貿易の3つからなる資源供給体系も構築された。核燃料循環の各部分の建設と生産は、中国の原子力エネルギーの発展ニーズを満たすと同時に、世界への進出も果たしている。ウランの精錬・転換や濃縮、燃料ユニットの生産を統合した新たな拠点の建設も計画されている。低中レベル放射性廃棄物の処理場も設立され、再処理の能力と技術の把握も進んでいる。