国家発展改革委員会は10日、米半導体大手クアルコムに対し、2013年度の中国市場での売上高の8%に相当する60億8800万元(1元は約19.1円)の罰金を科した。クアルコムはこのほど行われた独占的行為をめぐる調査に協力し、一連の業務改善措置を打ち出した。主な内容は次の5点だ。
(1)中国国内で使用・販売する携帯電話端末について、これまでは卸売価格の100%にあたる特許使用料を徴収していたのを、今後は65%とする。
(2)中国の特許の被許諾者に特許の使用を許諾する場合、特許のリストを提供し、特許権の存続期間を過ぎた特許については使用料を徴収しない。
(3)中国の特許の被許諾者に対し、無償で対称的な許諾を行うことを求めない。
(4)モバイルの標準に必要な特許を許諾する場合に、正当な理由なくモバイル通信の標準に必要のない特許の許諾を抱き合わせで販売しない。
(5)半導体チップを販売する時に、中国の被許諾者に不合理な条件を含む許諾合意に調印するよう求めず、特許の許諾をめぐって争わないとする合意への調印を中国の被許諾者に半導体チップを提供する際の条件としない。
こうした措置が実施されれば消費者に実質的な恩恵が行き渡る可能性があるため、携帯電話の端末価格が今回の件を契機として大幅に値下がりすることを期待する人が多い。同委価格監督検査・反独占局の許昆林局長は、「独占行為を打破し、競争を奨励することは、サービスの向上と価格の低下をもたらす。だが当然ながら、こうした変化はすぐに効果が現れるものではなく、効果が現れるまでには一定の時間がかかる」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年2月11日