▽新エネルギー車
新エネルギー車の発展は、自動車自体がもつ意味をすでに超えている。環境問題やエネルギー問題がますます深刻化するのにともない、新エネルギー車の発展はますます急務となっている。2009年に中国は新エネルギー車発展の具体的な目標と計画をうち出したが、政策が掲げた目標と現実には大きな隔たりがあった。政府は支援に力を入れるが、市場の反応は冷ややか、というのが現実だった。中央政府の政策を実施し、地方政府の保護をどのようにうち破るか。技術面で電池や電気機械や電気エネルギーといった中核技術を根本的に向上させ、コストを引き下げ効率を高めるにはどうするか。関連設備の建設に十分な保障を与えるにはどうするか。こうした問題を解決しなければ、新エネルギー車の産業化は机上の空論となってしまう。
▽体制改革
今年の両会では、自動車産業に関して国有自動車メーカーの改革、および民間自動車メーカーに対する参入が最大の注目点になることは確実だ。時代の発展にともない、長年にわたって行われてきた自動車産業の管理体制には弊害がみられるようになり、このことが中国自動車産業の発展を縛るみえない鎖となっていた。合併再編、自動車の販売、税金の分配、あるいは基準や法規、長期的に効果をあげる政策、検査やチェックの基準といったさまざまな面で、改善が待たれる点がいろいろと出てきた。自動車産業の管理体制改革と対応するメカニズムの改善は喫緊の問題だ。
▽自動車社会
中国社会科学院が発表した「中国自動車社会青書」によると、中国はすでに「自動車社会」に突入した。これと同時に、自動車保有台数の持続的な伸びにともなってもたらされたエネルギー問題、交通問題、環境問題などがますます顕在化しているという。
中国の自動車の多くは汚染物質の排出量が先進国の数倍にもなる。都市部で増え続ける車両や道路の車両通行量、都市部中心エリアの駐車場不足などがもたらす交通渋滞はますます深刻なものとなっている。北京市、上海市、広州市などでは自動車の購入制限措置が主要な渋滞対策となっている。現在、渋滞は多くの都市で一般的にみられる現象であり、汚染の問題を短期間で解決することは難しい。そこで自動車渋滞費用や自動車汚染物質排出費用の徴収、購入制限措置のより多くの都市での実施が、今後の政策における選択肢の一つになるとみられる。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月5日