中国では自動車保有台数が年々増加するのにともなって、自動車社会がひそやかに到来した。自動車社会へと進む過程で、国民生活の改善と産業の発展の問題が、最も重要かつ焦眉の急となっている。「工人日報」が伝えた。
今年の両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)では、自動車産業をめぐってどのような話題に注目が集まるのだろうか。新型の都市化建設が進む中、自動車産業は社会や環境とどのように調和して発展するのだろうか。今後の人々の自動車の購入や利用、外出などにはどのような変化が生じるだろうか。
▽自動車強国
中国の自動車産業は60年あまりの発展の歴史をもつが、今もなお「幼い」産業と言われている。大規模だが強いとはいえない中国自動車産業の現状は、即刻うち破られるべきだろう。ミクロ的な視点でみると、大きいが強くないことの背景には、中国の自動車メーカーが発言権を失ったこと、市場には貢献するが技術にはつながらないこと、製品のブランドや技術が制限されていることがある。マクロ的な視点で分析すると、資金集約型で技術集約型の自動車産業には、長い産業チェーンがあり、国民生活の利益や国の利益に直結する。自動車強国への夢は必然的な課題であり、また必然的課題というシグナルは今後ますます強まり、今年の両会の自動車メーカー代表委員の間でも注目の話題になるとみられる。
▽独自ブランド
昨年以降、独自ブランド車は市場シェアが「12回連続で低下」し、最も困難な状況に落ち込んでいる。ほぼすべての主流独自ブランドはずるずると落ち込む低下の波に引き込まれている。多国籍ブランドと白兵戦を交える激しい競争の中で、中国の独自開発メーカーと独自ブランドはいまだかつてない試練にさらされている。独自ブランドメーカー数十社で構成される市場は集中化が急ピッチで進み、小さいメーカーは急速に飲み込まれるか隅に追いやられ、再編の時がまもなく訪れようとしている。ここ数年間、独自ブランド車は戦略調整に絶えずさらされ、これは一方では製品の品質、関連設備をめぐる能力、生産管理、技術の研究開発などの面で独自ブランド車を大きく進歩させたが、競争力の点で独自ブランド車と外資系ブランドの間にはまだまだ大きな開きがある。