B型肝炎ウイルスは人の肝細胞に入ることで、感染を維持し肝細胞を損ねる。ウイルスの肝細胞侵入の重要なステップとなる肝細胞のウイルスの受容体は、B型肝炎研究の重要なターゲットでもある。この受容体は、世界の科学界が約半世紀に渡り研究してきた難題だ。広州日報が伝えた。
中山大学の王一鳴教授、高志良教授の研究チームは、B型肝炎ウイルスの幹細胞の受容体が「NTCP」であることを証明した。この研究結果は、B型肝炎を根治する新薬の研究開発に、薬物のターゲットと研究の基礎を提供した。
同チームはB型肝炎の患者を対象とした研究において、中国の南方出身者が持つ同受容体の変異遺伝子「p.Ser267Phe」が、B型肝炎ウイルスの感染に対して強い抵抗力を持つことを明らかにした。この変異のみでB型肝炎の発症を約13%減らすことができる。この変異は他にも、慢性B型肝炎の肝臓衰弱を防止する働きを持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年3月6日