▽何が経済データに影響?
14年に日本が消費税率を引き上げたことが日本の民間消費に大きな影響を与えたことは確実だ。劉氏は、「消費増税は日本の労働力の賃金を大いに目減りさせ、賃金の減少を招いた。当然のことながら、ここには株でもうけた富裕層は含まれていない。また物価上昇も日本の世帯支出を押さえ込んだ一因だ」と話す。
劉氏は日本経済の好転について、「日本の昨年第4四半期(10-12月)の経済成長率は2.2%で、これは輸出の回復によるところが大きい」と話す。
商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院アジア・アフリカ研究所の徐長文研究員も、「昨年下半期から今年1月まで、日本の対米輸出の増加率は2.4%前後に達した」と指摘する。
徐氏は、「輸出、消費、投資という『経済を牽引するトロイカ』のうち、日本の輸出は円安により回復しているという部分が大きい。中国と米国という2大主要輸出市場では、米国経済の好転にともなって、日本の今後の対米輸出が増加することが期待され、対中輸出も増加が予想される」と話す。
もう一つのうれしい兆候は、日本の今年1月の工業生産額が前月比4.0%増加し、市場の予想値の2.9%を上回り、14年12月の0.8%も上回ったことだ。ただ、こうした拡大傾向は続くとみられるものの、その主な原因は外部の需要にあり、日本の国内需要にはない。