自撮り棒が今年の両会(全国人民代表大会と全国政協会議)の風景の一つまでにもなった。3秒ごとにネット上で自撮りの画像に辿り着く人がいるという。また、50万近いウェブサイトではサイト内の内容が自撮りと関係あると喧伝している。今では、自撮りはデジタル時代の人類の自画像にもなっている。揚子晩報が伝えた。
人々、特に若者はなぜ自撮りを好むのだろうか、そして、なぜのめり込んでしまうのだろうか。
1、孤独な人が自撮りするのは帰属意識を感じるためである。
ケース1:アクセサリーショップをネット上で経営するwanttoflyさん(28)によると、彼女が自撮りを好むのは、広州に生活して9年間、友達も少なく、一人でいると結構悶々とするので、仕方なくカメラをもって自分で自分と遊んでいるからだという。また、彼女が言うには「友達の輪が狭く、ネット上で各地の自撮り愛好家と繋がるしか無い」とのことだ。
解説:自撮りをする人々の中には、帰属意識を感じるためにしている人がいる。
アメリカの心理学者マズローは「欲求段階説」のなかで、「帰属と愛の欲求」は人間の重要な心理的欲求であると見なしている。現在、故郷を遠く離れて異郷で暮らす「漂浪民」が多くなっており、「自撮り」や「各地の自撮り愛好家と繋がること」によって孤独感や寂しさを解消したり、あるいはそれらを紛らわすことが出来るだろう。
しかし、どうして、若者が多いのだろうか。
これに対しては、青少年の時期には、ソーシャルサポートシステムは完璧であるとは言えない一方で、人間関係に対する帰属意識は比較的強いのが理由だと考えられている。(中年の人々は仕事と家庭に対する帰属意識が強く、年をとってからは大自然に対する帰属意識が強い)