優雅に老いながら個性を発揮し、楽しみを享受する、また精神の喜びを目的として文化的教養を身につける。これらは日本の一部高齢者の思い描く理想の老後生活だ。趣味や嗜好に満ちたさまざまな文化的教養を身につけていく老後のライフスタイルは、赤く染まった夕日が見せる美しい風景のようなものとなっている。新民報が伝えた。
■中国の唐詩を楽しむ老後生活
日本には唐詩好きな人が大勢いる。唐時代の詩人・李白(701~762)を研究する日本の民間団体は毎年100人以上のメンバーで中国に訪れ、尊敬と憧れの対象である中国の詩仙・李白の詩に縁のある地を巡っている。メンバーの1人で70歳を超える富山治夫さんは、定年退職後、唐詩をテーマにした写真撮影の趣味に没頭している。
富山さんは、唐詩から非常に大きな想像の空間を得ているという。詩の中で描かれる場所や風景のひとつひとつを実際に目にして、それをカメラに記録していく。すでに100回以上も中国を訪れている富山さんは、愛読書である「唐詩選」の詩の描写をもとに想像の中の風景を探し、唐詩をテーマとする写真を撮影している。江西省の盧山の滝から湖南省の岳陽楼の夕日、甘粛省の月牙泉から四川省の杜甫草堂にいたるまで、中国の有名な観光地はほぼ行き尽くしてしまった。