中国は30日午後9時50分、「宇宙送迎バス」の使命を担う遠征1号・上段ロケットを最上部に搭載した「長征3号丙」ロケットを、西昌衛星発射センターから打上げた。遠征1号は衛星測位システム「北斗」の衛星を輸送する使命を担い、「デビュー」を果たした。科技日報が伝えた。
中国航天科技集団公司中国キャリアロケット技術研究院党委員会書記の梁小虹氏は「中国はこれまで、静止衛星に衛星を打上げる場合、ロケットで衛星を楕円形の静止トランスファ軌道に打上げ、一定の傾斜角に達してからロケットと衛星を切り離していた。衛星はその後軌道を制御し、円形の静止軌道に入った。遠征1号・上段ロケットを使えば、衛星が静止トランスファ軌道に入ってから十数時間後に再点火を行うことで、衛星を直接静止軌道に送り込むことができる」と指摘する。