米国の科学者は6日(現地時間)、2011年に日本の福島第一原発事故で放出されたと見られる放射線物質が北米海岸で初めて検出されたと発表した。放射線物質の濃度は極めて低く、人類や海洋生物に深刻な脅威を与えるものではないという。外国メディアの報道を引用して、中国新聞網が伝えた。
米国ウッズホール海洋研究所の海洋科学者Ken Buesseler氏は、「今年2月19日にカナダ・ユークレットの海岸で採取した海水から、極めて微量の放射線物質・セシウム134とセシウム137が検出された」と語った。ユークレットはカナダのブリティッシュ・コロンビア州にある小さな町にある。
「史上最大規模の放射線物質が放出された海洋汚染事故なので、我々は引き続き注意深く監視していく必要がある」とKen Buesseler氏は声明の中で語っている。
ウッズホール海洋研究所は、「今回検出されたセシウム134は極めて微量だ。例を挙げると、毎日バンクーバー島の海で1年間泳ぎ続けたとしても、被ばく線量はX線検査1回で浴びる放射線量の1000分の1程度」と語る。しかし、Ken Buesseler氏は「今後、沿岸のほかの地域でもこのような微量の放射線物質が検出されるとみられ、ワシントンから米国西海岸のカリフォルニアまで拡散する可能性がある」と語る。
ウッズホール海洋研究所は、「放射線物質検出テストの資金を提供する地域団体のために、採取した海水から、現地の学者と水族館が研究情報を収集し合い、その中から上述の結論を導いた」と述べている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年4月8日