日本の元政府要人や学術関係者の一部がこのほど取材に答える中で、日本政府に対してアジアインフラ投資銀行(AIIB)への早期参加を呼びかけ、他国・地域とともにアジア経済の発展を推進していくべきとの見方を示した。「長江日報」が伝えた。
藤井裕久元財務相は、「日本はAIIBに参加するべき。参加は日本の土木産業を含むインフラ産業にプラスの影響を与え、産業側も日本のAIIB参加に期待を寄せているからだ」と述べた。
藤井氏は、「AIIBは大規模な協力メカニズムという重要な役割を演じている。各国が友好的な関係を構築することは平和に貢献するための正しい道筋だ。そのためには、日本は中国を含む他国と手を携え、アジア地域の共同発展を推進することが求められる」と強く訴えた。
外務省国際情報局の孫崎享元局長は、「日本にとって、最も理想的な状態はアジアの各国・地域が『相互協力(がもらたすところ)の実際の利益』を理解することだ。よってさまざまなスタイルの相互依存関係の強化が必要になる。こうしたわけで、日本は実はどの国よりも先にAIIBへの参加を表明するべきだったのだ」と述べた。
孫崎氏は、「日本は『愚かにも』初期の段階で参加するというチャンスを見誤った。これについて日本政府は目下の事態を謙虚に反省する必要があり、最終的には参加を決定するべきだ」と率直に指摘した。
日本の著名な学術関係者のキャノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹は、「アジアのインフラ資金ニーズは非常に大きく、また深刻な不足に悩まされている。そこで中国はAIIBの創設を呼びかけ、中国、日本、アジア・太平洋地域全体が経済的メリットを得られるようにしようと考えた」と述べた。
瀬口氏は、「日本が参加すれば、日本企業のアジア地域での投資が促進され、さらには自国経済の発展を推進することになる。また日本は融資の審査や銀行の信用レベルの維持などの面でのAIIBの発展に経験を生かすことができ、ウィンウィンの局面だ。日本はできるだけ早くAIIBに参加するべきであり、早いに越したことはない」と述べた。
また溝口氏は、「日本政府が抱くAIIBの透明性への懸念は理解できない。まずは参加について話し合いを行い、それから最終的な参加不参加を決めるべきだ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月16日