家電業界専門家の梁振鵬氏は、「国産テレビは自主開発により、華星光電技術有限公司液晶パネルの量産化から新たな技術改良による生産拡大、さらにはチップの設計、中間部材の開発に至り、テレビ産業川上の重要な産業チェーンを制した。製造能力・技術力・グローバル化運営能力を高め、世界ディスプレイ業界におけるリーダーとしての地位を固めた」としている。
世界テレビ産業の構図が変わる
サムスンやLGなどの韓国系大手テレビメーカーはTCLの後を追い、今年になり量子ドットテレビを相次いで発表した。業界関係者は、量子ドットテレビの将来性に期待している。調査会社ディスプレイサーチは、今年の世界量子ドットテレビ販売台数は130万台、2016年は500万台、2017年は1200万台、2018年は1800万台以上に達すると予想している。
家電調査会社の中怡康時代市場研究有限公司が発表した、2014年度カラーテレビ販売データも、この点を裏付けた。国産ブランドの販売台数は72.68%、売上は61.69%を占め、海外ブランドを上回った。
梁氏は、「中国テレビ市場は成長中の市場から飽和した市場になった。テレビメーカーはその他のブランドの市場シェアを奪わなければ、自社の業績アップが不可能になった。そのためテレビメーカーは技術の研究開発、製品の革新で武器を手にしなければ、市場を切り開けない。TCLは量子ドット技術で日本と韓国のメーカーの先を行き、これを世界テレビ市場で勝利を収めるための武器とし、かつ世界フラットディスプレイ業界で新たな再編の渦を巻き起こした」指摘する。
「チャイナネット」2015年4月21日