中国・中南米協力アップグレードの世界的意義 (2)

（１）他の二国間自由貿易協定（FTA）のアップグレードを先導し、世界レベルのFTAのネットワーク化を促進する。中国とチリの自由貿易協定のアップグレードは、中国・ASEAN自由貿易協定のアップグレードにとって重要な啓示だ。つまり協力に精神を集中し、一意専心に発展を図るということだ。南中国海問題という妨害を排除し、21世紀の海のシルクロードの建設というチャンスを十分に活用して初めて、中国・ASEAN自由貿易協定のアップグレードは順調に進む。

（２）中国・中南米協力は「ナマズ効果」を生み、他の国と中南米との関係発展を力強く後押しする。中国・中南米協力は欧米の利益を損なっておらず、反対に米国をキューバとの関係改善へと駆り立て、中国・欧州による中南米市場開発協力を後押しし、良好な競争と協力・ウィンウィンという波及効果を形成している。ひるがえってアジアを見ると、米国は現在南中国海、東中国海などの問題においてゼロサム思考で、アジア太平洋に緊張をもたらし続け、アジア太平洋協力の大局を妨げ、アジア太平洋の幸福を損なっている。

（３）中国・中南米協力は南南協力の模範であると同時に、南北協力も後押しする。比較的特殊なのがチリで、中南米において先進的な国、最も欧州的な国であると同時に太平洋国家でもあり、南北協力、中国・欧州協力、中国・太平洋同盟諸国協力の懸け橋となることができる。中国とブラジルの協力はBRICS協力、G20協力の意義を備え、中国とコロンビアの協力、中国とペルーの協力は文明交流を通じて、世界文明の多様性を促進する。

　中国・中南米協力のアップグレードは中国と中南米諸国にとって幸いなことであるのみならず、中国と発展途上国にとってチャンスでもある。中国・中南米協力のアップグレードは必ずや中国と他の国や地域との協力モデルのアップグレードを先導し、国際政治・経済秩序における途上国や新興国の影響力を高め、さらには世界の発展・繁栄・平和・安定を促進するだろう。（編集NA）

　「人民網日本語版」2015年5月26日