2015年6月9日  
 

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中日財務相対話の再開から読みとれることは? (2)

 2015年06月09日08:29

▽2つの「銀行」が競合

中日両国は今回の対話で、アジアインフラ投資銀行(AIIB)について意見を交換した。両国は共通の利益を土台とし、金融機関の調整・発展などの方法を通じてAIIBの建設を推進することで同意した。日本の麻生太郎財務相は、「日本は今後5年でアジア開発銀行(ADB)などの機関を通じ、アジア地域に1100億ドル(約14兆7962円)を投入し、アジアのインフラ建設を全力で推進する」と述べた。

周知のように、中国が呼びかけ、創設準備が進行中のAIIBは国際社会で幅広く歓迎され、創設メンバーは57カ国を数え、これには英国、フランス、ドイツといった西側の大国も含まれる。AIIBは米国と日本が主導するADBと職能が接近しているため、AIIBが創設されればADBの最も直接的なライバルになるとみられており、日本は加盟するかどうか態度を明らかにしていない。

分析によると、日本がAIIBへの加盟を希望せず、ADBに巨額の投資を行おうとするのは、一つには日本国内で高まるAIIB加盟への圧力をかわし、日本の経済的影響力を見せつけるためであり、もう一つには米国に対して日本の立場を明らかにし、日米同盟の価値を示すためだという。

王副部長は、「日本の目下の選択には長期的な視点が欠けている。日本は今、2つの大銀行の間の存在する競争にばかり目を向けて、相互補完性や協力の可能性については考えていない。ADBは主に政府の貧困扶助事業を担当し、AIIBは主にインフラをめぐる投融資を担当する。両者が職能の上で互いに補い合い、将来的に協力する可能性は、競争よりもはるかに大きいといえる」と話す。


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