3日間の会期で開催された「2015年北京国際観光博覧会」が28日、閉幕した。旅行社大手各社が取りまとめた統計データによると、今夏の旅行ブームは急速に高まっており、7月出発の日本・欧州向けツアーはほぼ完売状態という。中国パスポートの「価値」はいまや今や急上昇、各国は、中国人観光客を引き寄せるため、ビザ発給要件の緩和や簡素化措置を積極的に推し進めている。人民日報海外版が報じた。
〇多数国家が「ビザ緩和・簡素化競争」に参戦
中国人観光客を対象としたビザ簡素化ブームは今年、急速に高まっており、日本、トルコ、オーストラリア、マレーシア、チリ、イタリアなど十数カ国が続々と、中国人観光客向けビザ緩和・簡素化措置を打ち出した。
日本は、5年間有効のマルチビザを新たに発給、訪日ダブルビザやマルチビザは、取得がさらに簡便になった。トルコは電子ビザの発給に踏み切り、中国人観光客は、公式サイト上で申請フォーマットに記入し、申請料金を支払うだけで、トルコ入国ビザを手にすることが可能となった。カリブ海に浮かぶ島国グレナダは、中国の普通パスポートを対象としたビザ相互免除を実施することとなった。インドネシアの多くの地域では、中国人観光客に対するビザ免除措置を実現した。
イタリアは、世界博覧会(万博)開催を契機として、中国人向け個人観光・商務ビザの発給時間を36時間以内に短縮する政策を打ち出した。英国はこのほど、中国公民が同一のビザ発給センターにおいて、英国単独入国ビザとEU各国に入国可能なシェンゲンビザの同時申請を可能とすると発表した。駐中国ドイツ大使館も、中国公民向けビザ発給時間を従来の5日間から3日に短縮することを明らかにした。
オーストラリアはこのほど、中国公民向け有効期限10年のマルチビザを発給すると発表した。7月1日より、中国人観光客向けチリ入国ビザの取得料が無料となり、米国もしくはカナダ入国ビザを所持する中国公民は、1回の滞在期間が90日以内の場合、ノービザでチリへの入国が認められる。